成人の矯正治療について

こんにちは。矯正担当の横田正子です。

当クリニックでは、すべて永久歯がそろった方(概ね12歳以上)に対しては、ブラケット矯正あるいはマウスピース型矯正を行っています。

そこで今回は成人の方のブラケット矯正と、マウスピース型矯正の違いについて簡単にご説明します。

 

まず、ブラケット矯正について。

いわゆる「歯の矯正」と聞くと、皆さん思い浮かぶのがこれです。

「ブラケット」と呼ばれる小さな金具と、細いワイヤーを使って歯を動かしていくシステムです。最近はブラケットが透明のものが主流、そして白いワイヤーも開発されてきました。さらに歯の裏側からブラケットを接着する方法も取り扱っておりますので、ほとんど目立たずに矯正治療を行うことが可能となってきました。

 

そしてマウスピース型矯正について。

当クリニックで扱っているのは「インビザライン®」という商品です。よく、「どうして歯が動くの?どうやって歯が動くの?」というご質問を頂きます。

 

無理やり(といっても一本の歯で0.25mm程度)動かした状態でのマウスピースを歯にはめることで、その型に合わせて歯が動いていくのです。ですので、使用時間は1日あたり20〜22時間必要となります。そして、約2週間に一度、新しい歯型のマウスピースに交換していくことで、どんどん歯が動いていくというシステムです。この十数年、世界中で飛躍的に進化してきたシステムで、「目立たない」「取り外せるので歯磨きがしやすい」のが最大のメリットといえます。

 

患者様それぞれの歯並び、また過ごしている環境によっても、向き不向きがございますので、当クリニックではどちらの方法で行うか、なるべくご希望に希望に添えるよう治療方法を提案していきます。

ダイエット

歯科医師というのは主に目と手を使う仕事なので、まあ、太ってくるわけです。体質にもよるのでしょうが、私は、ハイ、どんどん丸くなってきています。

 

この歳になると見た目はもうどうでもいいというか、諦めているのですが、心配なのは生活習慣病です。人間ドックでも内臓脂肪がどうのこうのと医師に怒られてしまったので、何とかしないといけないのです。

 

以前フットサルで足首を痛めてしまったので、ジョギングや登山などをすると痛くなるかもよ、と整形外科の先生に言われているので、走って痩せるのは難しそうです。

じゃあ水泳かな、と思い近隣のスポーツクラブに入会しました。これでも高校生の時は水泳部だったし、泳ぎには自信があります。

しかし、ふと気がつきました。近隣のスポーツクラブということは、患者さんも通っている可能性があるのです。さきほど見た目はどうでもいいなんて言いましたが、このだらしない体を患者さんの目に触れさせるわけにはいきません・・・。

 

痩せてから泳ぐ!!

 

・・・泳がないと痩せないのに、痩せてから泳ぐ・・・。ダメな思考です。

 

ひとまず、間食を控えるのと、時々早起きして家から医院まで歩くことにしました。歩くくらいなら足首も痛くならないと思いますし。

勉強

歯科医師免許は大学卒業後、国家試験に合格して得られます。最近では国家試験が難しくなっており、試験範囲も広くなっているので、学生さんも大変だと思います。

 

しかし、勉強は歯科医師免許を取得したあともずっと続きます。

研修医時代にも勉強しますし、勤務医時代にも勉強します。開業後は、歯科の勉強だけでなく経営の勉強も必要です。

 

専門書を読む、最新の論文を読む、学会発表を聴く、講習会や研修会に参加する、知り合いの歯科医師と勉強会を開くなど、勉強方法はたくさんあります。

 

なぜ歯科医師に勉強が必要かというと、それが明日からの診療に役立つからというのはもちろんですが、私の場合は恐怖心から、というのもあります。

 

医師のように命に直結する事態というのは開業歯科医師にはあまり起こりませんが、我々の治療行為が患者さんに何らかの結果をもたらすという本質は変わりません。

 

かけがえのない人体に何らかの操作を施すというのは、実に恐ろしいことです。

麻酔を打ったらショックで血圧が急降下するんじゃないか、抜歯のあと血が止まらないんじゃないか、治療した歯に激痛が走っているんじゃないか、かぶせ物は大丈夫だろうか…。毎日の診療の中で、私の頭の片隅には常にこういった恐怖心があります。

 

ほとんどの場合そのような事態は起きないのですが、学生時代の解剖実習で感じた、「こんなにも複雑で精巧で美しくデリケートな人体に、私ごときが何かをしていいのだろうか」という畏怖の念が頭にある限り、この恐怖心は消えることはないでしょう。

 

その恐怖心を少しでも和らげるため、私は勉強しているという面もあります。

言い換えれば、知識や技術をできる限り高めて様々な症例に適切に対応できれば、心配なことや不安なことが起きる確率を低くすることができるのではないか…そう考えているのです。

 

また、大学医局員時代に、知識も技術も太刀打ちできないような、尊敬する先生が熱心に勉強している姿を見て、これだけの先生がまだ貪欲に勉強している、よほど勉強しないと一生追いつけないぞ…と危機感を持ったのも、勉強を続ける理由のひとつです。

 

もちろん、新しい知識を得るのは楽しいという単純な動機もあるのですが、プロフェッショナルとしては、それだけではダメなんだと、私は思います。