病理検査

よこた歯科・矯正歯科クリニックで病理検査ができるようになりました。

 

病理検査というのは、手術で取り除いた嚢胞や良性腫瘍、悪性腫瘍などの組織を顕微鏡で観察し、それが何なのかを病理組織学的に診断する検査です。顕微鏡で見て検査するのは、細胞診であれば臨床検査技師や病理医、組織診であれば病理医です。

 

我々臨床医が行う診断はあくまでも臨床症状から得られた情報に基づいたものです。一方、病理医の行う病理組織学的検査は、実際に組織や細胞を顕微鏡レベルで観察した結果に基づく確定診断です。

 

例をあげましょう。

口の中にできた癌は、臨床診断では「口腔癌」と診断されます。それが病理組織学的検査では、例えば「疣贅性癌」や「紡錘細胞癌」や「乳頭状扁平上皮癌」などの組織型まで診断されます。それぞれの型で悪性度が強いのか、転移しやすいのかなどふるまいが異なりますので、治療を進めるにあたって非常に有用な情報となるのです。

 

もちろん、当クリニックのような開業歯科医で癌などの悪性腫瘍の病理検査をすることはありません。

嚢胞や良性腫瘍の手術で得られた検体の確定診断や、口腔癌ではなさそうですが確信が持てない場合の細胞診、また、カンジダ症などの菌の検出などが主な目的となるでしょう。

 

なお、治療を目的とした検査はもちろん保険で行えますが、検診目的の検査(口腔癌検診など)には健康保険の適応はありませんのでご理解ください。